From KR

  

活動休止のご報告。

長い間一切の更新もなく失礼しました。今日は大事な報告をしたく以下長文になりますが最後までお付き合い頂ければ幸いです。

 

幼い頃から音楽が好きでした。テレビの前にラジカセを置いて音楽番組を録音し、カセットテープが伸びるまで聴いて憶えていた。小学生の頃は上級生のお兄さんお姉さんが週に一度教室に歌を教えに来てくれるのが楽しみで誰よりも大きな声で歌っていた。その後サイモン&ガーファンクルに憧れギターを始めた。中高と音楽から離れてはいたがたまにギターは弾いていた。

今思えば幼い頃からだったのかもしれないけど、どこか不器用と言うか、言葉足らずと言うか、周りに合わせる事もせず、誤解されたり馴染めなかったりと、誰とでも上手くやっていけるというタイプの人間ではなかった。それは歳を重ねるにつれて生きづらさを感じるようになり、好きとか嫌いとか、楽しいとか面白いという感情とは違い、自分で創った唄を歌い、好きなアーティストの唄を聴き、それら全て音楽に関わる事が僕にとっての拠り所のような感覚になっていった。普遍的な音楽の持つチカラ、歌詞の奥深さに魅せられ、以降この歳まで必死に音楽だけをやり続けて来た。いろんな葛藤はありながらも、考えるくらいなら目の前にある課題を一つ一つクリアして、少しでも次のステージへ進む事、とにかく動く。そうやってきたけれど様々な事を経験し見聞きし、そう純粋でもいられなくなる。それは次第に歌詞にも反映されてゆく。思っていた程綺麗ではない世界で純粋で歌い続ける事・・・。自分でいうのもなんだけど、考え方が真面目過ぎるんだよね。真面目過ぎるが故なのか、ただの頑固なのか、拘りや譲れないものも多く、沢山の人とぶつかって来た。今置かれてる立場でどこまでが許されるのか、創り始めるとそんな事お構いなしになっちゃうんだよね。きっと面倒臭い奴だと思われてただろう。言われた事もあるしね。笑。ライブに関しても、いつも似たような面子でワチャワチャ仲良く楽しくライブイベントを開き、お客さんと酒を飲む、そうやって次のライブに繋げる。そういう環境も良しとはせず、自分のスタイルでやり続けて来た。今でもそれら全ての事を間違っていたとは思わないないけど、そういうやり方しか出来ない自分を認めつつも、結果常に孤立していたし、自分でも自分を面倒臭い奴だと思っていた。笑
とは言っても、一人でこの歳まで音楽を続けて来れるはずもなく、多くの人に助けてもらったし、お世話にもなったし、チャンスも頂いた。それをモノに出来なかったのは偏に僕に問題があったのは認めざるを得ない。運が無かったと言えばそれまでだけど、運も実力の内なら、そういう事なんだろう。マネージメントや戦略等を持った信頼し合えるチームを作れなかった事も大きいかな。

「努力」とか「頑張り」といった類のものは結果が出ていないと近しい人にさえも何をしているのか理解されない事の方が多い、近しくない人に至ってはそれ以下だ。でも僕は今でもどんなアーティストと対バンしても唄い負ける事はないと自負しているし、今まで僕がしてきた事は誰に何を言われても自分だけは認めようと思う。そりゃあ反省点も多々あるけどね。
北は北海道から南は九州まで本当に沢山のライブをやらせてもらった。デビュー曲で某番組のエンディング曲に起用してもらった。その後CDも数枚リリースさせてもらった。一昨年はミュージックビデオも創らせてもらった。全ての関わってくれた人達には本当に感謝してもしきれない。でも今、なんの為に音楽をやっているのか、生きる為に音楽をやっているのか、音楽をする為に生きているのか、よく解らなくなっちゃったんだよね。さっきの話に戻っちゃうけど、真面目かっ!!笑。数年前までは明確に音楽をやってる理由が僕にはあった。そこを見失ったらね・・・。ゼロから作品を産み出し、人前で披露するという行為は物凄くエネルギーが必要で、そこのモチベーションが保てなくなる。それを顕著に自分で意識し始めてからずっと迷っていた。ライブをしていないここ1年の間も熱心にライブのオファーをくれていたライブハウスの方々には申し訳ないとずっと思いながらも、この状態でライブをするのは聴いてくれるお客さんに余りにも失礼だろうとの想いから断っていた。ここで一度立ち止まり表立った活動を休止しようと思う。だからといってもう二度と音楽はしないと今までのように自分で自分の首を絞めるような事も言わない。現にこの間も常に声出しは続けているし、いつでも歌える状態にはしていた。おそらくこの20年以上染み付いた日常を辞める事は無いと思う。そんな事さえ出来なくなった時は本当に辞める時なんだろう。けど、一度離れてしまったらそう安安と戻れる場所ではないし、声は出ていても色々な面で休んでしまえば自分が納得するレベルまで戻すのも簡単じゃないだろう。それでもやっぱり今の状態では続けられない。今まで自分が貫いて来た事が全て嘘になってしまうので。人生突っ走り続けられる人もいるでしょうけど、いろんな理由から一度お休みせざるを得ない人もいるでしょう。今はそういう時期だと割切り、今一度しっかりとジブンと向き合い、これからの人生「どうあるべきか」じゃなく「どうありたいか」、そしてどういう状態が自分にとって幸せなのか、ゆっくりとじっくりと考えたいと思います。

 

インディーズと言われる音楽シーンにはメジャーにも負けないアーティストが多からずいる。そういうアーティストが全てメジャーを目指してるとは限らないけど、運やら出逢いやらタイミングといったものが複雑に絡み合い、その後の人生を大きく左右する。才能のあるアーティストにスポットライトが当たらなというのはなんとも悲しいことです。一人のお客さんとの出逢いがアーティストを勇気付ける事もある。ライブハウスというコミュニティーにはまだまだ限られたお客さんしか来ていないでしょう。まだ行った事がないという人は、少しでも興味があれば是非一度足を運んでみてください。ライブハウススタッフ、アーティスト、そしてお客さんの思いが沢山詰まった素敵な空間です。そこで胸に込み上げてくるモノがあれば、どうかそのアーティストを本気で応援してください。それはお互いにとって小さなきっかけに過ぎないのかもしれない、でもそれと同時にお互いにとって大きな生きる糧となるかもしれない。そういう場所なんです。唄とはそういうモノなのです。

 

ホームページやYouTubeのMVは休止中もそのままにしておきますので聴いて頂いてる方はそのままお楽しみください。ライブなり何なりで直接活動休止をお伝え出来ずに本当に申し訳ありません。たまたま何かのご縁で一回でもライブに足を運んで来てくれた方、そしていつもライブを楽しみにしていて下さった方、CDを聴いて下さった方、本当に有難うございます。心から感謝しております。またどこかで必ずお会いしましょう!!

 

皆様がこれからも、素晴らしい音楽家達と、その人達が紡ぎ出す希望に満ちた音楽に、沢山出逢えるように心から願っております。

 

                             2019年 8月 5日  河野 りょう

検索

アーカイブ